「電気代が高くなってきたので蓄電池を考えている」
「停電に備えて電気を貯めておきたい」
「でも家庭用蓄電池は高そう……」
そんなときに候補になるのが、ポータブル電源です。
私自身、太陽光発電に家庭用蓄電池を導入するまで、蓄電池がどのような役割をするものなのか、よく分かっていませんでした。
蓄電池といえば、「電気を貯めておくもの」という程度の認識だったのです。
ところが調べてみると、住宅に設置する家庭用蓄電池だけでなく、持ち運んで使えるポータブル電源もあります。
どちらも電気を貯めて使うものですが、目的や使い方はかなり違います。
そこでこの記事では、家庭用蓄電池とポータブル電源の違いを比較しながら、
「自分にはどちらが必要なのか?」
を考えてみます。
まず我が家は家庭用蓄電池を導入した
最初に、我が家の状況を紹介しておきます。
我が家では2000年に太陽光発電を設置し、20年以上使ってきました。
現在の状況は次のようなものです。
- 太陽光発電:2.9kW
- 設置:2000年
- FIT:卒業済み
- 売電価格:7円/kWh
- 蓄電池:ハイブリッド型
- 蓄電池導入費用:約160万円
- 自治体からの補助金:15万円
このような条件で、後から家庭用蓄電池を導入しました。
ただ、最初から蓄電池を購入しようと考えていたわけではありません。
20年以上使っていたパワーコンディショナーの寿命が気になり始めたことがきっかけでした。
さらにFITを卒業し、売電価格が7円/kWhまで下がったこともあり、
「これからは売るより、自宅で使ったほうがいいのではないか」
と考えるようになりました。
その結果、我が家では家庭用蓄電池を導入することになりました。
ただし、今になって考えると、すべての家庭が家庭用蓄電池を選ぶ必要はないと思っています。
目的によっては、ポータブル電源のほうが合っている家庭もあるからです。
家庭用蓄電池とポータブル電源は何が違う?
一番簡単に言えば、
家庭用蓄電池は「家の電気設備として使うもの」
ポータブル電源は「必要な電化製品に電気を供給するもの」
と考えると分かりやすいでしょう。
家庭用蓄電池は住宅に固定して設置し、太陽光発電と組み合わせたり、停電時に家庭の電力をバックアップしたりするために使います。
一方、ポータブル電源は、本体を置いた場所から必要な家電などに電気を供給します。
また、ポータブル電源は持ち運べるため、停電だけでなくキャンプや車中泊などにも利用できます。
つまり、
どちらが優れているかではなく、そもそも目的が違う
と考えたほうが分かりやすいと思います。
家庭用蓄電池とポータブル電源を比較
大まかに比較すると、次のようになります。
| 家庭用蓄電池 | ポータブル電源 | |
|---|---|---|
| 設置 | 住宅に固定 | 持ち運び可能 |
| 工事 | 基本的に必要 | 基本的に不要 |
| 主な用途 | 家庭の電力管理・停電対策 | 非常用・アウトドアなど |
| 太陽光との連携 | 対応製品あり | ソーラーパネル対応製品あり |
| 給電 | 家の電気設備と接続 | 本体のコンセントなど |
| 容量 | 比較的大きい | 小容量~大容量まである |
| 初期費用 | 高額になりやすい | 家庭用蓄電池より抑えやすい |
| 持ち運び | できない | できる |
もちろん、製品によって仕様は異なります。
特に最近のポータブル電源は大容量化しているため、「ポータブル電源=スマホを充電する程度」と考えていると、現在の製品とは少しイメージが違うかもしれません。
家庭用蓄電池は太陽光発電との相性がいい
家庭用蓄電池の大きな特徴は、太陽光発電と組み合わせて使えることです。
例えば昼間に太陽光発電で電気を作ったとします。
その電気を自宅で使い切れなかった場合、蓄電池に貯めておけば、夜間など太陽光発電ができない時間帯に利用できます。
我が家の場合は、FITを卒業して売電価格が7円/kWhになってしまいました。
そのため、
「安い価格で売るより、自宅で使ったほうがいいのでは?」
と考えるようになりました。
これが家庭用蓄電池を導入する大きな理由の一つでした。
ポータブル電源は停電対策を手軽に始めやすい
一方、ポータブル電源の大きなメリットは、比較的手軽に導入できることです。
家庭用蓄電池のように住宅へ固定して設置する必要がなく、基本的には購入して充電すれば使えます。
例えば停電したときに、
- スマートフォンを充電する
- LED照明を使う
- ノートパソコンを使う
- 扇風機を使う
- 小型の電化製品を使う
といった使い方ができます。
また、普段はキャンプや車中泊などで利用し、災害時には非常用電源として使うこともできます。
そのため、
「とりあえず停電対策をしておきたい」
という人には、ポータブル電源は検討しやすい選択肢だと思います。
停電対策用のポータブル電源を探してみる
ポータブル電源は容量や出力によって使える家電が変わります。
そのため、「一番安いもの」を選ぶのではなく、停電時に何を使いたいのかを考えてから選ぶことが大切です。
例えば、スマートフォンや照明だけなら小容量でも対応できます。
一方、冷蔵庫など比較的消費電力の大きな家電を動かしたいなら、容量だけでなく出力も確認する必要があります。
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「電気代を安くしたい」なら家庭用蓄電池を検討
ここはポータブル電源と家庭用蓄電池を分ける重要なポイントです。
もし目的が、
「毎月の電気代を安くしたい」
ということであれば、単純な停電対策とは考え方が違います。
家庭用蓄電池なら、太陽光発電で作った電気を貯めておき、発電していない時間帯に使うことができます。
また、製品や契約している電気料金プランによっては、電気料金の安い時間帯に充電して、高い時間帯に使うという運用もできます。
我が家でも、蓄電池を導入してからは、「売電する電気」だけではなく、「自宅でどれだけ使えるか」を意識するようになりました。
一方、ポータブル電源は、基本的には「貯めた電気を必要な場所で使う」ものです。
そのため、太陽光発電と組み合わせて家庭の電気を効率的に使いたいという目的なら、家庭用蓄電池のほうが向いているケースが多いでしょう。
太陽光発電がない家庭はどうする?
では、太陽光発電を設置していない家庭ならどうでしょうか。
家庭用蓄電池は、太陽光発電と組み合わせることでメリットを活かしやすくなります。
一方で、太陽光発電がないから家庭用蓄電池を設置できないというわけではありません。
夜間など電気料金が安い時間帯に充電し、電気料金が高い時間帯に使うという方法もあります。
ただし、家庭用蓄電池は本体価格だけでなく、設置工事なども必要になります。
そのため、「太陽光はないけれど、停電対策をしたい」という目的なら、ポータブル電源も比較対象にしてみる価値があります。
家庭用蓄電池はかなり高額になる
我が家の蓄電池の契約額は約160万円でした。
自治体から15万円の補助金を受けたため、実質的な負担は約145万円です。
もちろん、この金額が家庭用蓄電池の標準価格というわけではありません。
太陽光発電の容量、蓄電池の容量、メーカー、設置条件などによって価格は変わります。
それでも、家庭用蓄電池が大きな買い物になることは間違いありません。
だからこそ、「自分は何のために電気を貯めたいのか?」を考えることが大切だと思います。
ポータブル電源を選ぶときは容量だけを見ない
ポータブル電源を選ぶとき、どうしても「何Whあるのか」という容量に目が行きます。
しかし、容量だけで選ぶのはおすすめできません。
確認したいのは、
- 容量(Wh)
- 定格出力(W)
- 最大出力
- 出力端子
- 充電方法
- ソーラーパネル対応
- 重量
- 保証
などです。
特に重要なのが定格出力です。
例えば、容量が大きくても、使用したい家電を動かせるだけの出力がなければ使えません。
「何を動かすために買うのか」を決めてから、容量や出力を確認するようにしましょう。
ポータブル電源は用途から選ぶ
例えば、
スマホ・照明が中心
→ 比較的小容量でも検討できる
扇風機や小型家電も使いたい
→ 容量と出力をもう少し確認する
冷蔵庫なども動かしたい
→ 必要な消費電力とポータブル電源の出力をしっかり確認する
というように、用途によって選ぶ製品が変わります。
「大容量だから安心」と考えるのではなく、「停電したときに何を何時間くらい使いたいのか」から逆算するほうが選びやすいでしょう。
ポータブル電源は普段使いできるのもメリット
家庭用蓄電池と違い、ポータブル電源は停電が起きなければ使わないというものではありません。
例えば、
- キャンプ
- 車中泊
- 屋外での電源確保
- DIY
- 庭での作業
などにも使えます。
「防災用品として購入したけれど、普段はほとんど使わない」ということを避けやすいのは、ポータブル電源のメリットでしょう。
そのため、防災+普段使いという目的で購入するのも一つの方法です。
ポータブル電源の商品を選ぶなら比較してみる
ポータブル電源はメーカーや容量によって価格も性能もかなり違います。
そのため、購入するときは一つの商品だけを見るのではなく、
- 容量
- 出力
- サイズ
- 重量
- 充電時間
- ソーラーパネル対応
- 保証
などを比較して、自分の用途に合うものを探すことをおすすめします。
特に楽天市場では複数の商品を比較できるので、「どのくらいの容量なら自分に必要なのか」を考えながら探してみるといいでしょう。
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家庭用蓄電池が向いている人
ここまでの話を整理すると、家庭用蓄電池が向いているのは次のような人です。
- 太陽光発電を設置している
- 太陽光発電の電気を自宅で使いたい
- 卒FIT後で売電価格が安くなっている
- 電気代を抑えたい
- 停電時にも家庭の電気を確保したい
- 長期間使える電力設備を設置したい
- 設置工事をして本格的な電力設備を整えたい
特に太陽光発電があり、FITを卒業している家庭では、一度蓄電池の導入を検討してみてもいいと思います。
ポータブル電源が向いている人
一方、ポータブル電源が向いているのは、
- 停電対策を手軽に始めたい
- スマートフォンや照明などを確保したい
- キャンプや車中泊でも使いたい
- 工事をしたくない
- 持ち運んで使いたい
- 家庭用蓄電池ほど大きな金額をかけたくない
- 太陽光発電を設置していない
- まずは非常用電源を用意しておきたい
という人です。
このような人なら、家庭用蓄電池をいきなり購入するのではなく、まずポータブル電源を検討するという選択肢もあります。
我が家は家庭用蓄電池を選んだ
我が家の場合は、最終的に家庭用蓄電池を選びました。
理由は、
- 太陽光発電がすでにある
- 20年以上太陽光発電を使っている
- FITを卒業している
- 売電価格が7円/kWhになった
- パワーコンディショナーの寿命が気になっていた
- 太陽光発電の電気を自家消費したかった
という条件があったからです。
特に大きかったのが、「売る電気」から「自分で使う電気」へという考え方に変わったことでした。
ただし、もし我が家に太陽光発電がなく、「停電時にスマホや照明などを使えればいい」という目的だったなら、家庭用蓄電池ではなくポータブル電源を検討していたと思います。
家庭用蓄電池を検討するなら見積もりが重要
家庭用蓄電池を本格的に検討する場合は、ポータブル電源とは違って、価格だけをネットで比較して決めるのは難しいと思います。
太陽光発電の容量や発電状況、家庭の電気使用量、設置場所などによって、必要な容量や費用が変わるからです。
我が家の場合も、最初から160万円と決まっていたわけではありません。
複数の業者から話を聞き、我が家の状況を確認してもらったうえで、蓄電池の容量などを決め、最終的に約160万円となりました。
そのため、家庭用蓄電池を検討しているなら、
「まず自分の家ならどのくらいの容量が必要で、いくらになるのか」
を知ることが大切です。
複数社から見積もりを取って比較する方法もあります。
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まとめ:どちらがいいかは「目的」で決まる
家庭用蓄電池とポータブル電源は、どちらも電気を貯めて使えるという点では似ています。
しかし、役割はかなり違います。
家庭用蓄電池
→ 太陽光発電との連携、電気代対策、家庭の電力管理、停電時のバックアップなどに向いている。
ポータブル電源
→ 停電対策、アウトドア、車中泊など、必要な場所で手軽に電気を使いたい場合に向いている。
我が家は太陽光発電をすでに設置しており、FITも卒業していたため、家庭用蓄電池を選びました。
一方で、
「家庭用蓄電池までは必要ない」
「まずは停電対策をしたい」
「普段はキャンプなどでも使いたい」
という人なら、ポータブル電源のほうが使いやすいかもしれません。
大切なのは、最初から「家庭用蓄電池を買う」と決めることではありません。
「自分は何のために電気を貯めたいのか?」
これを最初に考えてみてください。
その答えによって、家庭用蓄電池なのか、ポータブル電源なのか、選ぶべきものが変わってきます。
そして家庭用蓄電池を選ぶのであれば、我が家のように一社だけで決めず、複数社から見積もりを取って比較することも大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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